コラム

2025.06.03

SNSに騙されないで!酸性ストレート編

こんにちは!名東区と千種区の間、東邦高校の近くのミモザヘアーです。

6月に入り、梅雨の季節になってきましたね。ストレート需要も増えてくることから今回は酸性ストレートの注意喚起の記事を書きます。

数年前から美容業界では“酸性領域”で縮毛矯正をかける「酸性ストレート」が話題になっております。これ自体は素晴らしいものなのですが、美容師がSNSで誇張表現しすぎてお客様が勘違いしてしまっているなと思い、理解を深めていただきたいので記事にします。

結論:酸性ストレート剤では強いクセは伸びない

いきなり結論ですが、酸性ストレート剤では強いクセは伸びません。

理由:なぜ伸びないのか

なぜ酸性ストレートでは強いクセが伸びないのでしょう?

そもそも酸性ストレートというのは「ブリーチした髪」 「ハイダメージの髪」のために開発されたものだからです。普通のアルカリストレートでは髪がちぎれてしまう危険がある人用です。

それ故パワーの弱いものなので強いクセ、健康な髪の毛には効きません(軟化不足)

この上の画像はUNLIMITという会社の「アシッドストレート」という酸性ストレートの商品です。

これ自体素晴らしい商品なのですが、参考までに薬剤のパワーを表記します。

アルカリ度:0

システアミン:5,6%  チオ:2%

総還元値:9  ph:5,0%

 

正直これを出されても訳が分からないとは思いますが、弱酸性領域で作っているのでその分還元値(髪を軟化)のパワーは強いです。しかしあくまで酸性領域なので髪の内部まで薬が浸透しにくいです。

よって強いクセ、健康な髪の毛にはどうしてもクセは伸びません。

伸びないのであればどうしているか

施術する美容師側も酸性ストレートではクセが伸びないのが分かっているので、酸性ストレート剤に強力なアルカリストレート剤を混ぜている、もしくは酸性ストレートといいながら普通の縮毛矯正剤(アルカリストレート)剤を使っているのが現状です。なぜなら伸びないからです。

これでは本末転倒で、お客様は酸性ストレートしてもらっていると思ってますが、実はアルカリで施術されております。

これでは真面目にやっている美容院が被害(トラブル)を受けることになります。

実際起こるカウンセリングのトラブル

◇お客様とのカウンセリングで次のような会話になります

お客様「酸性ストレートは痛まないらしいからそれでお願いします」

美容師「お客様の髪はそこまで痛んでないので酸性ストレートではクセが伸びませんよ」

お客様「でも前の美容院では酸性ストレートでちゃんと伸びてましたよ」

美容師「・・・(絶対アルカリストレートされてる)」

原因はSNS?

昨今SNSでは誇張表現が多く、魔法の薬のようにどんなクセでも、どんな髪質でもダメージせずにクセが伸びるように謳っているものが多く見受けられます。

ストレートにダメージしないものは基本ありません。

ダメージがあまりしないものはその分パワーも弱いです。

本当に必要なことは一人一人の髪質にフィットした薬剤、クセが伸びる分のパワーのある薬剤を使うことです。

最低限のダメージで最適な薬剤を使用することです。

 

過度にSNSの発信だけを信じないようにしてください。

ご自分で薬剤について調べるか、薬剤知識のある信用できる美容師にご相談してくださいね。

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